家のラグドールが、3回めのワクチン接種(3種混合)(当時1歳過ぎ頃)、初めてアナフィラキシーショックになった時の事や猫ワクチンの事を詳しく紹介します。この記事を読んで、猫のワクチン接種について真剣に考えてくれて頂けたらと思います。
今までのワクチン接種経歴
ペットショップで譲り受けた時はすでに
生後2ケ月に3種混合1回、生後4ケ月に3種混合1回
合計2回を接種済みでした。
※3種混合・・・「ネコウィルス性鼻気管炎」「ネコカリシウィルス感染症」「ネコ汎白血球減少症(ネコ伝染性腸炎)」
3回目ワクチン接種当日の様子
2回目の1年後に3回目を接種
すでに2回打っていたので、安心して、最寄りの動物病院へワクチンを接種しに行く。
ワクチンのメーカーは同じではなかったかもしれないが、打った直後は特に変わりなし。
10分程度病院で待機してその後帰宅。
↓
状況が急変するのは帰宅してからすぐ(接種後30分くらい)
↓
元気がなく動かない。
隅っこに暗い所でじっとしている。
↓
すると突然嘔吐!
数分後にまた嘔吐!
↓
びっくりして、猫の顔を見てみるとアゴの所がいつもより赤くなっていた。
たまたま、赤くなっているアゴの所が白く毛で薄かったので、気づいたが、
毛が黒く覆われていたら赤く腫れている事がわからなかったかもしれない。
毛に覆われていて体の赤みはわからないが、もしかしたら他の体の部分も赤くなっていたかもしれない。
様子がおかしいと感じた時対処した事(アナフィラキシーショックなった時)
すぐに病院へ電話をし、すぐに病医院へ向かう。
病院で緊急に診てもらい、処置(点滴)をした。
その後はすこし落ち着いてきてそのまま帰宅。
↓
帰宅後の様子は先程の元気がない状態から少し元気が出てきた。
翌日も来院するように言われました。
アナフィラキシーショック後の検査とその後の様子(経過)
翌日にまた点滴を打って、様子はいつもと変わらす元気になっていた。
↓
その後1週間後に血液検査の為、朝食抜きで診察。
↓
1週間後血液検査の結果を聞きに再度診察。
検査結果に異常ない事を確認し、治療と検査は終了となりました。
病院からワクチン接種の注意点の説明
数分の遅れが手遅れになるケースもあるとの事。
適切な時間内で適切な処置を行えば、改善が見込める例が多いとの事。
とにかく、今までの接種が大丈夫だったとしても、
その時の猫の体調や年齢で変わるかもしないので、
少なくても接種後30分は目を離さない事。
そして少しでも何かあればすぐ病院へ連絡。
なので、ワクチン接種は午前中の診療時間内の早い時間がいいと思います。
診療時間ギリギリの時間だと、もし何かあった場合対処が出来ないので・・
又、当日ではなく後日後に腎障害や貧血が見られる事もあるそうです。
我が家のラグドールは、一度アナフィラキシーショックを起こしたので
今後ワクチン接種を受けない方がよい、との事でその後は受けさせていません。
(病院により見解が違うかもしれませんが)
血液検査も、血液を採取する時かなり嫌がりました。
ワクチンの副作用について
混合ワクチンの場合、年齢・接種回数に関係なくワクチンに対する副作用が出る場合がある。
■軽い:なんとなく調子が悪い・食欲不振。。
(この場合、1〜2日で症状は治ることが多い)
■中度:皮膚のむくみや痒みまたは出血、接種部位の疼痛
■重度:明らかなショック状態 無治療だと危ない事も・・
※アナフィラキシーショックは接種後10分以内、まれに30分以内に初期症状が嘔吐から始まるそうです。
まさに、うちの子がそうでした。
その後、すぐに病院へ行き処置をしてもらったので、大事に至りませんでした。
その後も血液検査をしていただき安心する事ができました。
それからは、特に異常はなく元気に過ごしています。
3種混合ワクチン 3種の感染症について
猫伝染性鼻気管炎(FVR)
猫ヘルペスウイルスにより発症する病気で、猫の「風邪」ともいわれている。
●症状
元気がない・食欲不振・突然のくしゃみ・発熱・鼻炎によってウミのような鼻汁
目ヤニ・結膜炎を起こしたり、症状が慢性化する場合もある。
仔猫やシニアは、死に至る場合もある。
●感染経路
発病した猫の唾液や鼻水等の直接接触。
飛沫感染。
人の接触を介しての感染。
多頭飼育の場合は特に注意が必要
そして、一度感染した猫は生涯続く、感染源(キャリア)となる。
キャリアの猫はストレス等でウイルスが増え、ウイルスを排出してしまう。
猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
猫パルボウイルスにより発症する病気で、猫ウイルス性腸炎とも呼ばれます
感染力が強く、子猫が感染し発症した場合は重症になる事も。
ウイルスの感染力が非常に強い。
●症状
感染後、早い場合で2日後から食欲不振・発熱
その後激しい嘔吐や下痢、白血球の減少
重症になると数日で死んでしまう事も。仔猫の場合は75%〜90%の致死率。
感染時の猫の月齢により、症状の出方はかなり異なり離乳期を過ぎて感染した場合は、約50%、1歳以上の猫では10%程度が持続感染。
※持続感染とは常にウイルスが体のどこかで増えている状態
●感染経路
感染した猫の嘔吐物や、下痢便から感染
又、感染した猫が使ったおもちゃやタオル、毛布などから感染することも。
ウイルスの感染力が非常に強い! ウイルスは、室温で何ヶ月も感染力を持ったまま存在できるとも言われており
感染した猫が通った道を人が通り、靴の底などにウイルスが付着して家の猫にうつしてしまう事もある
そしてこの、猫パルポウイルスの恐ろしさは「なかなか死滅しない」事。
感染した猫に人が接触して、人の手などに付着した場合、石けんで洗ったり、通常の消毒薬で消毒しても死滅しない。
猫パルボウイルス専用の殺菌剤か、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)等を使わないと殺菌できない。
(アルコール消毒剤は殺菌不可)
猫カリシウイルス感染症(FCV)
猫風邪、猫インフルエンザとも呼ばれます。
くしゃみ、鼻水、咳、発熱といった猫伝染性鼻気管炎とよく似た症状。症状が進むと、舌や口の周辺に潰瘍ができます。
●症状
元気がない・食欲不振。
くしゃみはあまり出ない場合もあり。
症状が進むと、口の粘膜や舌周辺に潰瘍ができる。
よだれが出る(口臭が強くなる)。
涙の量が多くなり、結膜炎を起こす。
免疫力の弱まっている猫や子猫に感染しやすく、
健康的な猫であれば感染しても何の症状も現れないこともある。
●感染経路
猫と猫との直接接触と飛沫感染
人の接触を介して(洋服も含)の感染。
カリシウイルスは感染力の強いウイルス!
乾燥した環境下では3~4週間ウイルスは生存していますが、普通の消毒薬で簡単に死滅。 健康的な猫が猫カリシウイルスに感染しても症状が出てない、完治した場合でも、
10%~40%の猫が猫カリシウイルスのキャリアとなる場合があり、その猫の唾液や鼻水から感染する可能性があり、感染源となる場合があるので注意が必要。
5種混合ワクチンについて
「猫白血病ウイルス感染症」が入っているかどうかの違いが大きい。
猫白血病ウイルス感染症は、感染してしまうと3年以内に80%の猫が死亡する。
非常に致死率の高い病気。
5種混合ワクチンを推奨対象の猫とは・・・
猫白血病ウイルス感染症の感染経路として
感染している猫の唾液や血液や糞尿から感染します。
なので、外に出る猫や、脱走を良くしてしまう猫、
将来新しく保護猫を迎え入れる可能性のある家庭ですでに先住猫が居る場合、
感染のリスクがあるため、5種のワクチン接種を推奨。
まとめ
アナフィラキシーショックについて書いてきましたが、
私が受診した、動物病院では猫のアナフィラキシーショック事例は、初めて(開業が約15年前)の事だそうです。
アナフィラキシーショックが、怖いからといってワクチンを受けないと
防げたであろう恐ろしい感染症も防げない事になります。
家猫でも、人の靴や洋服から感染するという、感染力がとても強い感染症がであるという事実はかなり衝撃的です。
そして目に見えないのがとても厄介です。
感染症の心配もそうですが、ペット保険やペットホテルを利用する際などには補償の対象外、接種証明書が必要な場合もあります。
大切なのは、接種するリスク、接種しないリスク、両方にリスクがある事を理解する事。
多くは接種する方がリスクが低いと思います。
ご自身が飼っている猫の環境・体調や年齢をよく考えた上で
ワクチンは受けるか、受けないのか、を決めてほしいと思います。